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コラム

2025.08.06

【活版印刷FAQ】色の濃い紙に印刷!白インキ/銀インキで比較検証

活版印刷ドットコムでは、名刺やはがきをはじめ様々な印刷物を手がけています。
【活版印刷FAQ】では、日頃いただくご質問・ご相談をもとに印刷のヒントやアイデアをお届けしていきます。
皆さまの制作におけるヒントや判断材料のひとつとしてご活用いただけましたら幸いです。


第1回目のテーマは、「色の濃い紙に印刷!白インキ/銀インキで比較検証」です。

下記は、白インキで印刷したサンプルです。

【印刷仕様】
○紙:GAボード-FS / ブラック(写真左)・ダークグリーン(写真右)
○印刷インキ:白インキ(color009)

お客様のご指摘のように、少し曖昧な印象ですよね。
活版印刷やオフセット印刷で使われる白インキは、透明度を持っているため紙の色が透けます。
そのため、上の写真のように紙地色の影響を受け、白がくすんだ仕上がりになります。

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透明性のある【color009 ホワイト】
透明性のある【color009 ホワイト】

白インキが悪いというわけではなく、やわらかく淡い印象に仕上げたい場合には
白インキの特性がむしろ活きてきます。
仕上げたいイメージやデザインに応じて、どのインキが合うか見極めることが大切です。

続いて、銀インキで印刷したサンプルです。

【印刷仕様】
○紙:GAボード-FS / ブラック(写真左)・ダークグリーン(写真右)
○印刷インキ:シルバーインキ(color013)

銀インキは、不透明度が高く、紙の色の影響を受けにくいため、暗い紙にも沈むことなく印刷できます。
高級感も演出でき、細い文字やシャープな線を再現できるので、細部まで明瞭に見せたいデザインの際にはよくおすすめしています。

画像にキャプションを追加
不透明度の高い【color013 シルバー】
不透明度の高い【color013 シルバー】

活版印刷で白インキを使用する際、なるべくはっきりと見せるため“インキを盛って(インキの量を増やして)”印刷しています。
ただ、この“インキの盛り”のバランスが悪いと文字が太ったり、逆にベタがかすれたりしてしまいます。

そのため、印刷現場ではインキ量だけでなく印刷圧を調整して、細い文字は圧を弱め、太い文字には
強めに圧をかけるなどデザインや用紙に合わせて細かく調整しながら仕上がりを整えています。


GAボード-FS」「ディープマット」は比較的白インキが乗りやすく、おすすめの用紙です。


そして、銀インキに変更することなく白を見せたい場合には「箔押し加工」もおすすめです。
活版印刷のような凹凸感は出ませんが、紙の色の影響を受けずに表現できます。

下の画像は、活版印刷の白/銀インキと箔押しをサンプル比較した様子です。

【印刷仕様】
○紙:GAボード-FS / ダークグリーン
○印刷インキ / 加工:(左から)白インキ(color009)、シルバーインキ(color013)、箔押し白


まとめ

・白インキはやわらかい・淡い印象を出したいときにおすすめ
・銀インキは活版の凹凸感を活かしつつ、クリアに表現できる
 細い文字やシャープな線の再現が得意
・インキや箔の見え方は用紙によって大きく変わるため、用紙選びも重要
・高い白色度を求める場合は箔押し加工が効果的

——————-
今回は、色の濃い紙に白インキ/銀インキで印刷する方法についてご紹介しました。
紙の色やインキの選び方で、印象が大きく変わるのも活版印刷の奥深いところ。
また、ご注文の内容次第では他の印刷方法をご提案することもありますので、
そういったさまざまな印刷方法についても今後ご紹介できればと考えています。

みなさまの制作の参考になれば幸いです!


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